社内でヘルプデスクを運用するときの効率化と改善方法

自社でヘルプデスク(サービスデスク)を運用している企業はたくさんあると思います。
「社内向け(社員)のヘルプデスク」なのか、「社外の顧客向け(個人)のヘルプデスクなのか」なのか、 応対する相手は変わっても、”相手の質問や苦情に適切に対応するのが目的の部署”という事に変わりはありません。

・コールセンターとヘルプデスクはどう違うの?

という疑問があるかと思いますが、コールセンターは、対応するオペレーターが業務により細かく分かれており、 それぞれが決められた仕事を持って対応しますが、ヘルプデスクは、お客様に応対して話を聞き、 相手が望むことに対して適切な対処をします。
いわば、「コンシェルジュ」のような役割をはたします。

規模の大きなコールセンターでは、電話をかけるとナレーションが最初に流れて、 用事のある部門へと誘導されて、そこで初めてオペレーターに繋がります。
しかし、着信件数がそんなにないコールセンターや夜間の比較的暇な時間のコールセンターなどでは、 最初にヘルプデスクに繋がり、そこでオペレーターがお客様の要望を聞いたうえで、適切な部署に電話をつなぐ場合もあります。

ヘルプデスクに電話するお客様の目的はそれぞれ違います。
システム自体を理解していない人に専門用語を使って説明しても理解してもらえませんし、 マニュアルを見てすでに解決策を試しても問題が解決しなかった人に対し、同じことを説明しても、 ”だから!その方法は試したってばっ”となり、問題は解決しません。

つまり、お客様それぞれ「電話をかけた目的」は違うのですから、「求める解答」も違うのです。
その都度、それぞれのお客様に「適切」に”臨機応変”に対応できる能力が必要でしょう。
ヘルプデスクのオペレーターに求められるスキルは、 「お客様の問題を理解する力」と「相手が求める解決策を導き出す力」です。

そこにプラス、お客様を不快にしないコミュニケーション能力も必要ですし、 問題を解決する窓口としての機能の他、情報発信の機能も必要になってきます。
いくら、問題を迅速に解決してくれる優秀なオペレーターであっても、態度が最悪であったら、 ”二度と電話するもんかっ!!”となりますし、その企業のイメージも低くなりますものね。


・ヘルプデスクの問題点

1.顧客満足度を上げようとすればコストがかかる

ヘルプデスクの場合、お客様の話をよく聞いて理解しなければ解決策を導き出せないため、 1件1件の通話時間が長くなってしまいます。
そうなれば、多くの着信件数に対応できるよう、オペレーターの人数も増やさなければいけませんし、 優秀なオペレーターを育てるための教育システムを確立しなければいけません。

2.オペレーターのストレスが大きい

電話してくるお客様は、企業に対して何らかの不満を持って電話してくるので、態度が横柄であったり、 理不尽な要求をしてくる方も多くいます。
そういったお客様のクレームを処理するオペレーターは、相当なストレスにさらされることになります。

もちろん、そういったお客様ばかりではなく、問題がうまく解決できたときには、 ”ありがとう!助かったよ。”と感謝されることもあり、そういった感謝の言葉は何よりの活力となるのですが…

・ヘルプデスクの品質改善策

ヘルプデスクの品質を維持しながら、日々の業務を数値化して問題を改善していくには、 ヘルプデスクを運用していくスキルやノウハウが必要です。
社内のITシステムの入れ替え時や、新商品の発売時期などには、 短期間のうちに新しいシステムに対応できる優秀なサポート人員やオペレーターを揃える必要があります。
また、近年の高度化したITの知識を持つ人員を確保するには、一企業のノウハウだけでは対応しきれません。

ヘルプデスクの品質を維持しながら、運営コストを下げるには、自社ですべてをまかなうのではなく、 ヘルプデスクの運用ノウハウを持つ外部の企業にアウトソーシングするのが現実的ですし、 実際にヘルプデスクなどのコールセンターのアウトソーシングは、今や常識となっています。
増えるばかりのヘルプデスクの運用コストや、ヘルプデスクの品質管理・顧客満足度の低下に悩む企業は、 アウトソーシングして、第三者の意見を入れてテコ入れするのも必要なのではないでしょうか。

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